鈴木尚之トークイベント上映作品:宮本武蔵 二刀流開眼/一乗寺の決斗 2003.09.06-12

9月6日 中野の錦之助映画祭、楽しんできました。
せっかくの機会なのでトークイベントにも行ってきました。
鈴木氏は白っぽい麻のスーツに水色のシャツでなかなかおしゃれ。
一緒にいる着物の外人は誰だろう?付き人さん?お弟子さん?
と思っていると、その人が聞き手の快楽亭ブラック氏でした。
テレビ(天才 中村錦之助 '03.03/映画の中の宮本武蔵 '03.04・BS2放送)で見てすでに知っているエピソードも、さらに微妙なところがわかって面白かったです。
吉野太夫の手紙を枝に結びつける話も、錦ちゃんは30分ぐらいその辺をうろうろして思いついたとか。すぐに思いついたんじゃないんだというのが、妙に現実感があって好きでした。
もちろん台詞の話も出ました。
武蔵の決め台詞は本当に面白いですね。原作を読んでびっくりしたのは吉川英治の言葉がすごくキャッチ−だったことです。「青春21遅くはない」なんて、原作に出てくる言葉なんですもの。そういう面白い言葉を原作からいただきながら、なお1作ごとにテーマを決めて、それを最後の武蔵の決め台詞にしたのだそうです。
特に5作目の巌流島の決闘の「所詮、剣は武器か」は、なかなか重い意味を持っていることがわかりました。
戦争中、宮本武蔵の小説は、戦争に行く前に精神を落ち着かせるために読まれたそうです。
鈴木氏は関ヶ原の戦いと太平洋戦争を対応させたとおしゃっていましたが、武蔵に櫂の木剣を捨てさせたのは、戦争の時代への反省と、その中で特殊な役目をさせられた宮本武蔵という小説に対するいたわりだったのだと感じました。あの最後の言葉に、戦後に宮本武蔵を作る意味を込めたのですね。


鈴木氏は三船版も知恵蔵版も今までに1度も見たことがないそうです。
「NHKの武蔵はどうですか?」と言う話になると会場から笑いがおこりました。
「実はここに来る前に再放送を見てきたんですよ」というお答えだったのでそれもおかしかったです。NHKの武蔵はライバルじゃないってことでしょう。

内田吐夢監督は吉野太夫の役に新珠三千代さんが欲しかったのだけれど、東宝が貸してくれなかったそうです。
岩崎加根子さんはすっきりしていて清潔な感じの吉野太夫でしたが、新珠三千代さんだったら、あの場面ももっと色っぽくなるのかも。
岩崎加根子さんは関の彌太ッペでも遊女の役で出ていますね。あれは岩崎加根子さんで正解、だと私は思いました。あんまりあだっぽい人だと生々しすぎて、あの映画の優しい雰囲気が壊れてしまうような気がする。
関の彌太ッペを見たのは今回が初めてです。初めて見たのが映画館とは贅沢なことでした。

「宮本武蔵 一乗寺の決斗」女童さまの感想
「錦之助映画祭」は楽しかったです。特に『宮本武蔵 一乗寺の決斗』で武蔵が丘の上で時期を見計らいながら小刀を額に1本2本と差して行く所は息をのむというのでしょうか、息が出来なくなる感じでした。でも私だけでなく周りの観客の方も同じようで、かさとも音がしなくなり、劇場全体に緊張感がみなぎっっていました。その後はご存知の通りなのですが、すごい迫力でした。こういう映画ってやはり映画館で見なくてはいけない映画なんでしょうね。
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2003/9/14・17ボードより ルポライター:コロ助さま/女童さま