重須本門寺護山会
生御影尊奉賛三十萬人講
趣意書並びに入会案内



日蓮大聖人の高弟開山日興上人は、身延を下り、広大無双の冨士南麓、重須の勝地を選ばれて、法華経本門弘通の根本道場を開創されました。
上人は、日蓮大聖人がこの日本国に生誕せられた深いわけを広め、法華経本門の教えこそ末法の濁悪乱世を救う最第一の教えであることの真実を確信せられ、はるばる身延から奉持してこられた大聖人の御像、「生御影尊像」を永劫に生きませる御影像と崇め慕い、生涯かけて給仕報恩の誠を捧げられました。
本門寺根源の道場を開創せられるや、この生御影尊像は御影堂に安置せられ、後生本堂と呼ばれる妙法蓮華経堂には、法主大聖人御染筆大曼荼羅御本尊を奉安せられ、ひたすら法華本門三大事の実現と、立正安国の楽土建設に向けた新教田の開拓確保と、門弟檀越の教化育成など、上人念願の初一念は着実に進められました。
「日蓮聖人弟子駿河国富士山住日興誠惶誠恐廷中言上、殊に天恩を蒙り三時弘教の次第に任せ、且は後五百歳の金言に依って永く爾前迹門を停止し、法華本門を尊敬せられることを請う子細の状。副進する一巻、立正安国論。文応元年勘文。並に三時弘教図等」
今を去る六百七十二年前、嘉暦二(1327)年八月、八十二歳の開山日興上人は、法主日蓮大聖人の御遺戒に従い、このような国の諫めの申状をもって立正安国の訴えを廷中に奏上するとともに、大本門寺根源の充実策定を念じ、畢生の努力を傾けられました。
開闢ここに七百年を経て創業の往時を偲ぶとき、上人の承け継がれた法主大聖人の末法求世の御請願と、生御影尊讃仰の薪水給仕・本化正信の依止處としての伝統を護り伝え、未来日本の安世浄化の根本道場として心機一転の精進を堅く誓う次第であります。
当山におかれましては、開闢記念の節目を意義あらしむべく協議を重ねた結果、本末縁故関係諸寺院はもとより、宗門内外の檀信徒一般讃仰者各位の御資援を仰ぎ、護法愛山の報恩行による
『重須本門寺護山会【生御影尊奉賛三十萬人講】』の結成発足により、本門寺傳統「生御影尊信仰」の復活普及、本化大聖人の法華経信仰と実践行学の布教、山政改革と財政確立・寺門興隆等の事業を発願いたしました。
宗門においては立教開宗七百五十年を当面する大事業として取り組んでいますが、当山におきましても、新たに迎える21世紀を前に、霊宝の調査整備と収蔵保管の完備、伽藍の維持保全事業、境内荘厳整備事業、団参受入体制の強化等々、山積みした復興事業の推進をはかり、護法愛山百年の大計のもとに早急な施策の断行に迫られています。
全国にまたがる寺院・教会・結社を初め、純正な本化同信縁者の誠実な御支援を賜り、霊跡大本山としての面目を一新し、開山日興上人の雄図大請願に応えるべく、大本門寺建立の根本道場復興のため、何卒深い御理解と御支援を賜りますよう謹んで御願い申し上げます。


平成十一年(開闢七百二年)二月十五日
静岡県富士宮市北山4965 富士山本門寺内
重須本門寺護山会「生御影尊奉賛三十萬人講」