ピグミーグラミー 

学名:Trichopsis pumila


 

 

 言わずと知れたピグミーグラミーである。1尾100円程度で5尾購入した。購入時は痩せ細っていたが、ブラインシュリンプやイトミミズなどの餌を中心に約3ヶ月飼い込んだ個体。上の写真は雌の個体である。雌雄共に全長は3.0cm程である。雄は雌よりも鰭の淵が赤く、またやや細身である。婚姻色でた雄のボディーはメタリックブルーに輝き大変美しい。

 産卵形態はオーバーハンディングした所に雄が泡巣を作る。バブルネストタイプである。30cm水槽に植木鉢に植えたアマゾンソードを入れ、水面には大量にアマゾンフラッグピットを浮かべた。水はカルキ抜きをした水道水を使用。水温28度。底床は敷かないベアータンク方式である。濾過設備やエアーレーションは一切施さない。この様な環境の中に混泳水槽で泳いでいる雌雄と思われる個体を選びだし導入した。雌雄の判別基準は上記の通りである。また、天気予報を見て低気圧の接近に合わせて産卵槽に雌雄と思われる個体を移した。
 翌日の夕方に産卵を確認。産卵行動は水槽の中層部で雄が雌に巻き付く形で行われた。その後雄は素早く反転し卵を口で咥え泡巣へ運んだ。1回の産卵で5個程度の卵を産んでいる様に見えた。
  泡巣はアマゾンソードの中心部の葉の裏に作られた。卵が孵化した後に稚魚はアマゾンフラッグピットの下に移動させられていた。左の写真が泡巣である。産卵後雄を刺激するといけないので雌はそのまま産卵槽に入れておいた。雄が雌を追い回す行動をとるが殺し合う程でもない。
 卵は乳白色で50〜100個程度である。産卵から2日後に孵化を確認している。左の写真では分りにくいと思うが、既に孵化した稚魚がぶらさがっている。

 右の写真は孵化後、2日目の稚魚。産卵槽より取り出した直後に撮影したものである。まだ、腹部に卵嚢が残っている。全長は約3mm程度である。稚魚は15cm程度のプラケースに移して育成する事にする。このケースは濾過は施さずに、エアーレーションのみとする。水面にはたくさんのアマゾンフラッグピットを浮かべた。

[2002年10月26日更新]
  孵化後約20日経過したしたピグミーグラミーの仔魚。全長5.0mm程度でブラインシュリンプを捕食し順調に育成している。水槽の底でじっとしている事はなく、水槽の中層部を泳ぐ。

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