ベタ ファルクス

学名:Betta falx


 

 現地採集個体のベタ・ファルクスのペアー。友人が海外に暫く行くということで預った。
 左上の個体が雄、右上の個体が雌である。スマトラ島産のベタでベタ・ピクタの近縁種と言われ、雄の腹鰭、尾鰭の淵がエンジ色に染まるのが特徴だ。
 飼育、繁殖は難しくなくカルキを抜いた水で普通に飼育出来る。僕は餌にイトミミズ、冷凍アカムシ、ディスカスフードなどを与えてる。どの餌も良く食べる。
 繁殖形態は雄が卵を咥えるマウスブリーダーで、産卵自体は特に難しい事はなく、状態よく飼育していれば自然に雄の口が膨らんでいると事もある。

 1回目の産卵は友人から預かった2日後(2002年6月18日)に行われた。僕は以前のベタ・ピクタの飼育経験から、産卵後9日目で雄の口より稚魚を強制的に吐き出させた。1回の産卵で50〜80尾位の稚魚を得る事が出来る。吐き出させた稚魚は約15cmのプラスチックケースに隔離した。このケースには濾過装置は取り付けず、エアーレーションのみを施した。
  右の写真は暗くて良く分からないかもしれませんが、産卵後9日目に雄の口から出したばかりのベタ・ファルクスの稚魚である。卵嚢が殆ど吸収されている事から、もう少しで雄は自然に稚魚を吐き出したのではないかと考えられる。この時期の稚魚は障害物の下に隠れる習性がある様だ。吐き出された稚魚は全長は3mm程度でブラインシュリンプを接餌する事が可能である。腹部がオレンジ色はブラインシュリンプを接餌している事を示している。何日かすると稚魚達は障害物の下に留まらず泳ぎ回り出す。
 その後2002年7月22日に産卵し、2002年7月31日に雄の口内より稚魚を取り出しした。
 右の写真は雄の口から強制的に吐き出させて1ヶ月目の稚魚達である。プラスチックケースで撮影している為に写りが悪いのは御勘弁を。全長は約10mmで小さなイトミミズも食べられるようになった。約15cmのプラスチックケースで飼育していましたが、狭くなってきたので30cmガラス水槽に移した。餌のメインはブラインシュリンプからイトミミズに変えた。イトミミズを食べられるようになると、成長がぐんっと早くなる。
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