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ソーラーハウスの問題点と課題 |
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◆ソーラーハウスと省エネルギー住宅の比較
◆ソーラーハウスの種類と解説 ◇アクティブ・ソーラーハウス 太陽光発電設備を利用した住宅は全てこの分類に属する。太陽光を機械的にエネルギーに変換して利用するという意味では太陽熱温水器もアクティブ・ソーラー設備として見てよい。 ◇パ ッシブ・ソーラーハウス 温室効果を利用した省エネ住宅。屋根面や窓から陽射を積極的に取り入れて建物内部に蓄熱し夜間暖房の一部に供する。昼間陽射しがあるときは温室効果そのものを利用することにより暖房をあまり必要としない仕組みとする。方式には主に以下の三種類がある。 1・直接集熱システム 冬季、陽射しを南向きの 大きな窓から取り入れて、その熱をコンクリ ートなどでできた床や壁の蓄熱体に蓄える。夜間室温が下がると蓄熱体に蓄えられた熱を利用し室内の保温に役立てる。鉄筋コンクリート造住宅に適する方式で寒冷地向きといえる。窓ガラスは断熱対策からトリプルガラス(三重)を使う例が多い。 2・分離集熱システム(屋根集熱方式) 屋根面に日射熱を集めるガラス張りの集熱箱を設置し、内部で暖まった空気を送風機で一階床下の蓄熱層に送る。その熱を床 から家全体に循環させて暖房に供する。夏期は集熱箱で暖 められた空気を室内の熱気とともに屋根面に設置した排気孔から強制排出することで室内温度を下げる。(OMソーラーハウス) 3・分離集熱システム(空気循環方式) 屋根や壁に通気層を設けて空気を循環させる。(屋根や壁が二重構造になる)冬は床下と壁の換気孔を閉め、屋根や壁で暖 めた空気を通気層に閉じ込めて室内保温に役立てる。夏は床下の換気孔を開けて外部の空気を取り入れ、建物内部の熱気を通気層を通じて屋根裏の換気孔から排出し室温上昇を緩和する。排気はやはり換気装置を使用した強制排気になる。 ◆ソーラーハウスの問題点 1・必要性はあるのか 住宅に求められる基礎的条件としては経済性、安全性、機能性、快適性などがあげられる。省エネルギー住宅ではこのうち経済性(建設費のみ)にやや問題はあるが後の三点は性能向上が期待できる。ソーラーハウスにおいては更に高い性能が期待できるわけだが経済性の点ではより不利になるといわざるおえない。消費エネルギー節減による経済効果がどの程度期待できるかが導入の決め手となるのだが実際生活をしてみないことには分からない面も多い。予算的に余裕があり建主がソーラー機能を利用したライフスタイルを望む場合は別にして、そうでない場合は必要性に疑問がでてくることもある。 2・立地条件が限定される 都市部の建物密集地域など日照権が充分保証されない地域、地理的天候的に日照が十分確保できない地域ではソーラー機能を十分発揮することは望めない。太平洋岸のように冬季晴天が多く日照時間の多い地域では導入効果が期待できるが日本海側のように曇天が多く積雪もある地域では効果はあまり期待できない。 ◆太陽光発電設備の問題点、課題 最近はエネルギー自給が社会問題として話題になることが多くなってきている。二酸化炭素排出などの地球温暖化問題、将来予想される石油などの化石燃料の枯渇問題を背景にクリーンなエネルギー自給が国家的課題として提起されているのだが、いずれにしても実際に太陽光発電設備が住宅設備の一つとして社会に広く普及してゆくには個人の立場にある建築主に具体的なメリットが生じない限り積極的に導入する動機は発生しえない。 太陽光発電設備を住宅に付設する以上、生活に必要なエネルギーの全てを電気でまかなうことが最低条件になる。調理、給湯、暖房の全てを電化する必要がでてくる。自前で発電設備を所有する以上、光熱費に関わる公共料金負担をゼロにするだけでなく黒字化できなければ発電設備の購入設置コストを早期に回収することは到底のぞめなくなる。 ◇コストと費用対効果 近い将来、導入するに足るメリットが実際に発生しうるかだが、まず克服すべき課題としてコストの問題が取り上げられる。コストは購入し住宅に設備するコスト(イニシャルコスト)と維持管理費(ランニングコスト)に分けることができるが両方が価格的に負担が少ないことが必要条件になる。住宅レベルでの太陽光発電設備の技術そのものは現在充分、商品化できるレベルまで到達しているので後はどれだけ効率よく量産してコストを引き下げられるかに普及のカギがかかっているといえる。維持管理も点検、補修をあまり必要としない状態で使えるようになってきた。 将来的に導入するコストが現在より相当、安くなるとしてもメリットがはっきりしないものは受け入れられない。太陽光発電は昼間、晴天曇天に関わらず発電する能力を持っているが自家消費以外の余った電力は電力会社が購入するシステムになっている。夜間は発電できないので日が沈んでからは従来どおり電力会社から供給してもらうことになる。差し引き売った電力の量が多いほど月々の料金負担は相殺されて安くなるわけだが、この安くなる分、つまり節約できる料金の額が多いほど費用対効果も大きくなる。最終的には節約した料金の総額が発電設備の購入コストと維持管理費を上回れば元を取れたことになるので導入してからできるだけ早い時期にそれが実現する必要がある。
◇太陽光発電設備の現在の能力と価格 一般家庭の年間電気使用量を全てまかなうには最低でも発電能力3kw程度(発電能力の変動や機器的損失込みで)が必要になる。これはエアコン(木造冷房6から8畳用)三台分の使用量に相当する。実際の能力は天候や季節、機器的損失(温度、汚れ、電気抵抗など)などに左右されるので平均2kw以下と見た方がよい。価格はメーカーにより差異はあるが手元にある資料で確認するとS社ではメーカー希望小売価格(2001年)が200万円程度となっている。これには設置費用は含まれていない。家庭用太陽光発電設備はその商品の性格からみて一般の家電製品として扱うことのできるものである。過去の事例から見て家電製品は普及レベルの段階になると価格が一桁落ちるものなので将来を期待したいところだ。 ◇現在の太陽光発電設備のデメリットをまとめると 1・発電装置自体が高価であり、且つ設置費用も高い。 2・これからの住宅の耐用年数をおおよそ40年から50年と想定すると屋根面に設置した発電設備については住宅と同様の耐久性は期待できないので何度か設備の修繕や取り替え工事が必要になる。 3・日照時間、太陽角度、曇天晴天によって大幅に発電量が違ってくるなど、設置にあたっては日照に恵まれているなど立地条件の影響を受けるだけでなく天候の影響も受けやすい。 4・積雪時は発電が不可能になるので降雪量の多い地域では設置メリットが夏期及び中間期(春・秋)に限られてしまう。 5・夏期、気温が上昇しすぎると発電効率が落ちるなど外部環境の影響を受けやすい。(温度上昇による損失 夏期20%・冬期10%・中間期15%程度) |
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