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鉄筋コンクリート造住宅の特長とは |
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◆概説 鉄筋コンクリート造はコンクリートを鉄筋で補強した構造である。意外に思われるがコンクリートはもろい材料だ。例えばコンクリートの柱を考えた場合、重さには良く耐える特徴があるが上に引っ張ったり、あるいは横に押し曲げたり、傾けさせたりするような力には弱い。そのコンクリートの弱点を鉄筋という粘り強い材料で補強したのが鉄筋コンクリート造の特徴だ。専門家の間では鉄筋コンクリートをRCと略して呼んでいるので覚えておくと便利である。RCは英語で補強コンクリートの略だ。コンクリートの主材であるセメントの主成分は石灰と粘土なので強いアルカリ反応を示す。鉄筋は酸に弱いのでコンクリートとは相性がよいことになる。コンクリートは空気中及び雨水に含有するCO2と反応して年月と共に次第に中性化してゆく性質を持っているが、この中性化が鉄筋に悪影響を及ぼす段階までゆくと建物の寿命が来たことになる。一般に鉄筋コンクリート造建築の設計寿命は50年から60年くらいを想定している。しかし実際の建築物は管理状態が良ければ設計が想定している以上の耐久年数をもつと考えて差し支えない。 ◆コンクリートの伝統的な審美的要素 わが国には素材のそのものの美しさを愛でる美意識がある。また素材そのものが時間と共に朽ち果ててゆく様子をわびさびの情感と捉える哲学的な価値観も保有している。近代的な材料に対しても例外はなくコンクリートの素材的な美しさを求めてコンクリートの打ち放し仕上げなどが広く一般に受け入れられている。またステンレスやアルミニウムなどの金属独特な光沢に対しても雅なものとして積極的に受け入れる傾向がある。このような審美的要素に裏打ちされたデザインは言ってみれば木造の純和風建築に対して現代日本建築という名称を与えても差し支えないであろう。両者にはメンタルな部分でかなりな共通性があるのは確かだ。またわが国ではタイルを好んで外壁に使用するがタイルという焼き物の素材感に共感がもてることと昔平瓦を外壁(なまこ壁)に使用した経験が主な動機と考えられる。 ◆都市型住宅に向く構造 鉄筋コンクリート造は重量感がある構造である。柱は太く、壁も厚く外部に対しても内部に対しても遮蔽性の高い空間を実現できる。木造や鉄骨造と比べて実際、重量がある分、振動に対しても強い構造体である。騒音振動の多い地域、プライバシー保護を重視したい場合など、この構造は満足のゆく結果を約束してくれるであろう。特に都市部の密集地域などでは防火性も考え合わせると最適な選択肢の一つと考えられる。屋上などを庭園として利用したい場合なども鉄筋コンクリート造は適している。鉄骨造でもできるが、この構造は鉄筋コンクリート造に比較し振動が多い特性を持っているので防水対策上不安な部分があるのは否めない。 ◆鉄筋コンクリート造の省エネ住宅 省エネ住宅の基本的条件の一つとして気密性があげられる。鉄筋コンクリート造はコンクリートで一体的に造られた構造体なので窓や換気孔以外はまったく隙間がない、気密性の高い住宅を実現できる。窓を二重ガラス(ペアガラス)にして建物の内側に断熱材を施せば、かなりの省エネ効果を期待できる。暖房装置も床暖房に代表される遠赤外線暖房を採用すれば冬は快適に過ごせる。冷房も気密性が高い分、他の構造に比較し効果は高い。防暑対策でも窓の上に長い庇を設けるとか、風通しの良いように窓を配置することで良い結果が得られる。但し気密性が高い分、湿気や換気、あるいは防かびなどの衛生上、十分な注意が必要だ。総合的な空調、換気設備はこれからの鉄筋コンクリート造建築では不可欠である。 ◆鉄筋コンクリート造住宅の問題点 鉄筋コンクリート造建築は重たい建築物である。木造に比べての単位重量は最低でも三倍はある。建物自重の軽量化ができない分、地盤が軟弱な立地条件では向かない建築である。木造であれば比較的簡易な基礎で済むところを堅い地盤まで深く杭を打たなければ沈んでしまうケースも多い。地盤が比較的良いところでも他の構造に比べれば基礎には費用がかかる。また、鉄筋コンクリート造建築は法律上計画道路内での建築は許されない。計画道路とは都市計画上将来新設や拡幅が予定されている道路のことでその線引き内にある建築物は木造、鉄骨造、コンクリートブロック造各々2階建てまでしか認められない。新規に土地を購入する場合などはあらかじめ最寄りの市町村の都市計画課に確認しておく必要がある。 次に工事費の問題だが鉄筋コンクリート造は住宅の中では最も費用のかかる建築である。ローコストタイプどうしでも鉄骨造と比べて最低でも一割は多くかかる。木造と比べると5割り増しである。また鉄骨造に比べてもリフォームがしずらい部分が多い。コンクリートで一体的に造られている上に水道管、電線管などが埋込になっているので簡単に取り替えることができないのだ。鉄骨造のように工場生産品をボルトや簡単な溶接で組み立てているのでなく、現場でコンクリートを固めながら半ば手造りで建築してゆく鉄筋コンクリート造はその点融通が利かない。手造りの部分が多いだけに鉄筋コンクリート造住宅は質の良い経験ある工事業者でないと安心して任せることができない。 |
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