第25話 「VレンジャーをぶっこわせSP」

(by みなみさん)

作者注:ナレーターがひきつづき療養中のため、ナレーションにビッグなゲストをお招きいたしました。さっ、どうぞ!

みのもんた「おっ嬢さ〜んたち〜、元気かな〜?さてっ、いよいよ上演されるのかな〜?超絶スノー・ホワイトちゃん。いろいろキャスト変更があってわかりにくいので、もう一回キャスティング見せちゃおうかな〜っ。それでは、こちらっ、見てもらおうかな〜っ。もう、お嬢さんもびっくりですよ〜。」

みのさん、ありがとうございました。

では、改めまして紹介いたします。
演目『白雪姫と7人のこびと』
演出:森田剛
小道具・音楽・照明・・・etc. :長野博
キャスト
白雪姫:アイランド・ジョー
王子:マボ・ラオウ
こびと1:ロング・トモヤ
こびと2:アン・タツヤ・ブルー
こびと3:カントリー・タイチ
こびと4:井ノ原快彦
こびと5:加藤あい
こびと6:三宅健
こびと7:岡田准一
魔女(王妃):坂本昌行

坂本「ちょっと待った。なんで俺の知らないうちにこういうことになってんだ?」

タイチ「これ、まずいよー。一番背の高いやつがこびとになってるじゃん。こびとっていうのはね、小さいからこびとっていうの。高かったらこびとになんねーの。」

マボ「それより白雪姫が問題じゃねー?いくらなんでもこれじゃあんまりでしょ。」

井ノ原「いや、俺はあんまりかかわりないからいいけど。」
三宅「たしかにちょっとヤバい。それよりなんでレッドのやつが演出なんだよ?」

岡田「あいつ、やる気ないってゆうてたやないか。」
あい「これってもしかして新喜劇かなんか?そんなんだったら出るのやだ。イメージ壊れちゃうもん。」

ジョー「ちょっと待てや。なんで俺が主役やったらそうなんねん。俺かってやるときゃやるで。」

タツヤ「ふうん。じゃ、どういうふうに?」
ジョー「そうやな。リンゴ受け取った時に、わざとおっことして、踏んでこける、とか。その時ついでにパンツもずりおろすとか。パンツを脱ぐのもタイミング♪や。」

あい「それのどこがコメディーじゃないってのよ?」
ジョー「こわいなあ。そんな、おこらんでもええやないか。」
森田「そうだよ。いいじゃん、いまので。なっ?」
トモヤ「そうっすよー。ホント、今日のリーダーさえてっすよー。」
ジョー「お前らだけや、俺のこと理解してくれるのは。」
ジョーは両手を森田とトモヤの肩にかけようとする。
ジョー「しかし、またえらい身長ちゃうなあ。ふたりの肩に手をかけたら、なにもせんでもずっこけるわ。」

森田「そこでホントにこけたら、いけてんだけどなー。」
トモヤ「そうっすねー。あと一押しっすねー。」
あいかわらず不毛な3人の会話である。

三宅「な、ちょっとあの3人問題じゃねえ?俺、このままやるのヤダ。」
岡田「たしかにあの調子で演出されたら、えらいことになるなー。」
井ノ原「長野さん、あんたどうよ?雑用係ばっかしてないでさ。」
大袈裟「う〜ん、そうだねえ。坂本くんはどう考えてるの?」
坂本「あいつら、絶対許さねぇ。あの3人ははずす!」
マボ「気持ちはわかるけど、そしたら人数足りないんじゃねー?残り全員でも9人だぜ?」

坂本「こびとがひとりくらい欠けたっていいじゃねーか。人形でもなんでも連れときゃカッコはつくだろ。」

三宅「ああ、あれあったじゃん。全然似てないカルピスウォーターの等身大人形!」

岡田「ほんまや。それでじゅうぶんレッドのかわりになるやん。おってもおらんでもたいしてかわりないやろ?」

井ノ原「ああ、それでいいんじゃない?あいつ、もともとやる気なかったしさ。」

タイチ「まあ、みんなで歌ってるのがほとんどだから、どうにかならないことはない、か。」

タツヤ「じゃあ、配役どうする?」
坂本「いいか。もう文句は言わせねえ。俺の言うとおりやってもらう。いいな、特にそこの女!」

あい「え〜?やだなー、あい。」
坂本「うるさい。だいたいお前が最初に文句言わなきゃ、こんなことにはならなかったんだ。」

マボ「まあまあ。坂本さんもおとなげないったら。リーダーたちのこと言えないっすよ。」

大袈裟「そうそう。ま、落ち着いて。」
坂本「長野、お前も俺にちゃんと協力しろよ。じゃ、配役はこれでいくからな。」


何度も何度も申し訳ございません。またまたキャスト変更です。
演目『白雪姫と7人のこびと』
演出:坂本昌行(兼任)
小道具・音楽・照明・・・etc. :長野博(兼任)
キャスト
白雪姫:三宅健
王子:マボ・ラオウ
こびと1:長野博
こびと2:アン・タツヤ・ブルー
こびと3:カントリー・タイチ
こびと4:井ノ原快彦
こびと5:加藤あい
こびと6:岡田准一
こびと7:森田の人形(岡田が担当)
魔女(王妃):坂本昌行

三宅「え?俺?俺が白雪姫なの?」
タツヤ「けっこう似合ってるんじゃねーの?」
タイチ「でもコギャルみたいじゃん。顔黒だしさ。白雪姫っていうくらいだから、色白じゃないとさあ。」

井ノ原「そうだよねえ。それにこびとより背がちっちゃいっていうのもちょっとねー。」

タイチ「うん、問題だよねー。それにさあ、全体にこう、品位っていうのが感じられないんだよねー。ほら、大切じゃん。そういうのって。」

井ノ原「なるほどなー。でもさ、もともとの設定から無理があるんじゃない?だいたいさ、なんだってこのメンバーで学芸会もどきをするんだかわっかんねーよな。」

タイチ「なんか俺たち気が合うよねー。」
井ノ原「だよなー。ほら、俺たちって納得できねーこととか、人がかんだこととかさ、つっこみたくならねー?」

タイチ「うん、そう。なる、なる。」
坂本「・・・。うるさい。」
タイチ「なんだよ、また機嫌悪くなったの?あんたこそ、わがままなんじゃねーの?」

坂本「お前ら、いちいちうるさいんだよ。だ、黙ってろ!」
井ノ原「あ、いまかんだろ。」
坂本「うるさいっ、お前らも出なくていい。おい。人形はまだあんのか?」
岡田「あのなあ、あと2体あるけどなあ、誰が動かすねんな。ちょっと無理やで。」

大袈裟「坂本くん、せっかくやるんだから、みんなでやったらいいじゃない。」

三宅「やっぱ俺もおりる。あんだけ言われちゃやる気になんねーよ。」
あい「なによ。結局みんなわがままなんじゃない。いつもあたしばっかり、わがままって言うくせに。」

タツヤ「ちょっと、ちょっと。そんなこといまはいいじゃない。それよりこれからどうするのか考えないとさ。」

マボ「だいたいなー、お前らみんなおとなげなさすぎるぜ。坂本さん、あんた特に!」

坂本「なんだ、お前。さっきは気が合うとか言ってたじゃねーか。」
マボ「さっきはさっき、いまはいま、だよ。これじゃあ子供のケンカじゃねーか。」

坂本「なんだとー。」
もめはじめる坂本とマボ。
だが、この間にも坂本からクビを宣告された5人の間ではあらたな計画がもちあがっていたのである。


ジョー「じゃ、そういうことでええな。」
井ノ原「いい、いい。なんか俺、腹たってしょうがなかったんだよね。」
タイチ「そうだよな。うるさい、うるさいって、自分のほうがずっとうるさいじゃん。」

森田「あ、それ言えてる。」
トモヤ「この5人のほうがぜってー気が合うって。」
と、5人は残りのメンバーのところへ行った。
ジョー「坂本さん、長野さん、ほかのみんな、ちょっと話があんねん。」
坂本「なんだ?いったい。ボイコットか?」
ジョー「ちゃう、ちゃう。俺ら、もうそんなことにはこだわってないで。もっと先を見すえた雪、やのうて有益なことや。」

凍りつく坂本とマボ。だが、ジョーの味方はそばにいた。
森田「うひゃひゃひゃひゃ・・。いけてる、ぜってーいけてる。」
トモヤ「ぎゃはははは・・。リーダー、めちゃめちゃいいっすー。」
岡田「なあ、レッドってほんまはアホやってんなー。」
三宅「まあ、もしかしてそうかもとは思ってたんだけどね。」
大袈裟「で、君たちの話ってなんなんだ?」
ジョー「つまり、俺たちはいままでVレンジャーや、鉄板DISHやと組んで戦ってたやんか。でも、いまいちおたがいメンバーにまとまりがない。で、俺ら5人で組むことにしたんや。名付けて『Jレンジャー』や。」

坂本「なんだとー、お前らっ、そんなこと許されると思ってるのか?」
タイチ「JはジョーのJってわけではなくて、もちろん冗談のJではないし・・」

マボ「ばかっ!お前ら、なに考えてんだ?!」
トモヤ「別に・・・。」
森田「いいじゃん、べつに。そんなことどうでも。な?」
井ノ原「そうそう。組みたいメンバーと組む、これが一番。」
タツヤ「いいかげんにしろよ。そんなことできるわけないだろ?」
あい「勝手に決めちゃって、なんかやな感じ。」
三宅「そうだよなー。なんか俺たちが気にいらねーみたいじゃん。」
岡田「ほんまや。俺らのどこが悪いねん。そっちのほうがよっぽどおかしいやないか。」

大袈裟「こら、こっちまでもめるなよ。」
タイチ「じゃあ、いいじゃない。そっちはそっちでいいってことでしょ?」
あい「う〜ん、でもそっちのがおもしろそう。あいも行こうかな。」
三宅「うそっ?!」
ジョー「げっ、じょ、冗談やろ?そんな女いらんで。それやったら俺、抜けるわ。」

あい「なによ、それ。失礼しちゃう。」
マボ「もう、ほんとにいいかげんにしとけって。ほら、坂本さん、あんたもなんとか言ったらどうよ?」

坂本「・・・・・」
大袈裟「黙ってないで言ってやったほうがいいよ。どうせそんなことできっこないんだし。」

坂本「・・・・・・・・・・」
岡田「もう、ほんまに暗いなあ。こういうときはガツンと言ったほうがええねんで。」

坂本「うるさい・・・。」
三宅「え?なに?なんて言ったの?」
坂本「るせえっ!なんだ、お前ら、人がせっかく頼んだってのに全部無駄にしやがって!てめえら、全員ろくなもんじゃねえっ!もうVレンジャーも鉄板DISHも知るもんかっ!みんなまとめて地獄に落ちやがれっ!」

井ノ原「・・・だってさ。さ、解散、解散。」
森田「ほら、結局はじめっからやらなきゃよかったんじゃん。」
三宅「そうだよな。来るだけ損しちゃったよ。」
あい「ちぇっ、せっかく決めようと思ったのになー。」
岡田「そんなん最初から、無理、無理。」
呆然としている坂本を後目に帰っていくVレンジャー。
大袈裟「ちょ、ちょっと君たち・・・。坂本くん、ごめんっ。」
後を追いかける大袈裟。
ジョー「なーんや。これでおひらきか。」
マボ「じゃ、俺たちも帰ろっか。」
タツヤ「そうそう。帰るのが一番。」
タイチ「あ〜あ、無駄な一日だった。」
トモヤ「何が?」
こうして鉄板DISHも坂本を残して帰ってしまった。
坂本「くっそ〜!なんなんだ、これは?!誰だ?これはいったい誰の陰謀なんだ?!」


帰ってきたナレーション「こうして坂本の要請を踏みにじり、夢を打ち砕いたVレンジャー。思い知ったか、坂本。だから言っただろう、絶対お前の思うようにはさせないと。ざまあみろ、坂本。俺のいるかぎりお前のじゃまをしてやる。ゆけ!Vレンジャー。坂本を徹底的に痛めつけろ!」

TO BE CONTINUED!


Vレンジャートップへ戻る

メインのぺージへ