カーテンを開けると、そこは暗黒の世界。
少しでも遠ざかれば、昼間当たり前のように見える姿さえ、
闇に閉ざされ見えなくなる。
アレ・・・?ナンデ ナニモミエナイノ?
光がない。
・・・・・こわい。
手を伸ばせばそこにある、あの温もりも消えた。
もう、手探りで探すしかなくて・・・
ムチャクチャに走り出す。
光が欲しい。
真っ暗な天を仰げば、一生懸命に光を放つ星たち。
でも、ごめん。
それだけじゃ、光は満たされない。
昼間の明るさ返してよ・・・!
オネガイ オレカラ青空<ソラ>ヲトラナイデ
自分勝手な願い。
叶うことの無い夢・・・
頭では理解してる。
そんなに馬鹿じゃない。
必ず朝はきて、青空がカオを出す。
だけど・・・
コノゲンジョウ イマノオレニハ ツラスギル
・・・アッ 青空ガミエテキタ
キョウダケデイイ イマダケデイイカラ オレノ青空ニナッテ
<ピンポーン>
<ガチャ>
「あれ?剛、どしたの?」きょとんとした健の声。
「べっ、べつに。・・・遊びに来た」さっきの弱い俺が嘘みたいだ。
自分が安心しきってるのがよくわかる。・・・なんでだろう?
健「ちょうどよかった!今ねぇ、岡田も来たとこ」
准「おっ!剛くんも来たんか!じゃあ3人でUNOやらへん?」
健「やろ、やろ!剛、上がりなよ」
剛「おじゃましまーすっ」
准「おじゃまされまーすっ」
健「岡田ぁ、そんなのどっから覚えてくんの?っつーか、ココ俺んち」
准「そやったっけ?」
健「トボケなさんな、岡田クン」
剛「あーっもう!いいから早く配って、カード!」
健「へーい」
剛「言っとくけど!俺、UNOには命賭けてるから!」
准「おー、そうくるなら俺もマジでいくで!」
健「男の真剣勝負!じゃあまず・・・」
三人「せーのっ、ジャンケンポンッ!!」
外に光が満ちるまで、部屋の明かりが消えることはなかった。
とは、言うまでも無い。
イツダッテ青空ハ アルモノナンダネ
〜END〜
(1999.5.29up)
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