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一 括 講 読

投稿時間:00/12/21(Thu) 22:35
投稿者名:ピンキー藤原
Eメール:saorio@wave.plala.or.jp
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タイトル:恋のシューティングスター☆
 私は定時制の大学に通う女子大生。
 ちょっと遅い時間に通う大学の通学路は、明るい昼間のごった返す人並みと違って、何だかミステリアスなことが起こりそう。
 今日は朝からそんな予感がしていたの。

「きゃっ!」
「うわっ!」
 時計を気にしながら急ぎ足で教室に向かっていた私は、廊下の曲がり角で男性にぶつかりました。
「す、すみません。大丈夫ですか?」
 ぽわん…。
 ス、ステキな人…。ちょっと高めのトーンがまた可愛い…。
「あの…?」
「い、いえ!大丈夫ですっ!」
「あ、そう。じゃ」
 スタスタ。彼は振り返りもせずに立ち去って行きました。
 ま、人生こんなもんね。
「そんなことしてる場合じゃないわっ!遅刻しちゃう!」
 猛ダッシュで教室に向かう私。
 息を切らせながら到着。先生はまだ来てないみたい。
 私は安堵の息をついて空いている席に座りました。
「ねえねえ。今日の講義、新任の先生みたいよ」「まじ〜?」
 周りの女生徒達がきゃぴきゃぴ話をしている声が聞こえます。
「よ〜し!席につけ」
 ガラッと開けた戸口から、色白の若い男性が入ってきました。
 あら…結構ハンサムね…。目の下のほくろがまたセクシーだわ。
 周りの女生徒達も小声で騒ぎ始めます。
 うっとりと眺めていると、ふと、その先生と目が合いました。
 え…や、やだ。何?この全身をなめ回すような熱い視線…。
 目を離すことが出来ずに黙っていると、その先生が
「君、ストッキング伝線してるよ」
 がくっ。周りからもクスクスと笑い声が聞こえてきます。
 ひどい。こんな事ここで言うことないじゃない。
 私は赤くなった顔で俯き、頬っぺたを膨らませました。
「あ、あの。ちょっといいですか?」
 突然の隣の声に振り返ると、
 ぽっ…。
 目鼻立ちの整ったステキな人。ちょっとオデコが気になるけど、可愛い…。
「ルーズリーフ持ってたら、一枚貰えないかな?」
「え、ええ!」
 私はいそいそと鞄の中からルーズリーフを取り出して、彼に手渡しました。
 すると、その手が丁度私の手と重なり合って…。
 互いに目を見つめる私たち。これはひょっとして…。
「ありがと」
 彼は何事もなかったように、手をどけると自分の席に戻っていきました。
 しーん…。ば、ばかね。私ったら。そんな簡単に恋なんか始まるわけないじゃない。
 ちょっと興ざめしながら、その日の授業は終わりました。
 授業の後に携帯を覗くと、友達からメールが入っていました。
「合コンがあるからいつもの居酒屋へ来い?んもう〜いっつも唐突なんだから」
 でもこれから家に帰ってもつまんないし、私は行きつけの居酒屋へと向かいました。
 夜の繁華街はちょっと妖しい雰囲気。周りが呆れるほどのカップルに、酔っ払いのサラリーマン達。露出度の高い派手な服で男達を呼び寄せる女達。あ〜あ。こんなとこ、一人で歩いてるの恐いなあ。
「ねえ君。ひとり?」
 早速、酒臭いサラリーマンが絡んできました。
「私急ぎますから」
「そんな事言わないでさあ、あ〜もしかしてフラれたんでしょ?オレもなの〜」
 失礼ね!私がそんなに不幸に見えるの?
「やめろよ。」
 背後からの低い声に振り返ると、そこには長身のステキな男性が立っていました。
 ズキューン!体に電流が走るカンジってこういう事を言うのかしら。
 自分が悪いわけでもないのに困ったように謝る彼。ちょっと上向きがちの鼻が愛嬌があって可愛いわ。
「ごめんね。こいつ、オレのダチなんだけど、今さっきフラれたばっかりでさ。気にしないで」
「い、いえ…失恋した時はしょうがないですよね!」
「そうだね。じゃ」
 あ、あら?話を膨らまそうと思ったのに。彼は酔っ払った友達を連れ、立ち去って行きました。
 何だか拍子抜け…。トボトボと、また目的地に向かって歩いていると、通りかかった路地からドンガラガッシャーン!という物凄い音が。私は驚いて足を止めました。
 恐る恐る暗い路地裏を覗き込むと、二つの影が見えました。ひとりは倒れている様子。
「今度オレの女に手ェ出しやがったらぶっ殺すぞ!」
 立っていた男が、その倒れた男に向かって捨て台詞をお見舞いし、少しよろめきながら去っていきました。
 現場を見てしまってはほっとくことも出来ず、私はおどおどしながら、その倒れている男性に近付きました。
「けっ…。てめーの女から手ェ出してきたんじゃねーか…」
 口の端から流れている血を拭いながらぼそぼそと呟いている男性に、私は震えながらもハンカチを差し出しました。
「だ、大丈夫ですか?これ、使って下さい」
「…ほっといてくれ」
 ぶっきらぼうに言う彼は、うざったそうに私を見上げました。 
 どきっ。…結構イイ男…。
 ネオンの下から照らし出された彼は、少し長めの髪に、鋭い眼光がまるで野生の豹みたい。
 私は躊躇いながらも口の端に流れている血を拭ってあげようと手を伸ばしました。
 すると、勢いよく私の手をどける彼。
 驚いている私をよそに、彼は何も言わず、よろよろと立ち去って行きました。
 その後ろ姿を見ながら呆然とする私。
 同情されるのはゴメンってヤツね。ふーんだ。やっぱり男は優しくなくっちゃね。
 そうこうしているうちに、目的の居酒屋に到着。
「あ!こっちこっち!」
 友達が私の姿に気付いて、手を振り声を掛けます。
 戸惑いながら座った私の横で、
「君、ビールでいい?」
 どっきーん!胸が貫かれたような衝撃。
 爽やかな笑顔で私を迎える彼。笑うと目がなくなって、ますますステキ!
 コクコクと頷く私に、彼は気さくそうに店員にオーダーを頼みます。
 頼りがいがある男ってステキ。そうよ!彼だわ!彼こそが私が長年求めていた王子様に違いないわ!
 運命の予感を感じて、私は思い切って彼に訊ねました。
「か、彼女いるんですか?」
「ん?いないよ」
 や、やったわ!今日は散々な一日だったけど、これが予兆だったのよ!これからが私の本当の恋のはじまり…!
「でも、君タイプじゃないから」
 ズーン…。
 私の恋の物語はいつ始まるの…?(泣)
 鷲尾真知子。50(推定)の冬…。
 

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 鷲尾さんを代理に、ロマンスを求めてしまいました。
 私もひとりの女。こんなシュチュエーション…ある訳ないない(笑)。
 2001年、みなさまにとってステキな出会いがありますように♪



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