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○エボンドーム

ティーダの長すぎる俺様メモリーの物語に、体力も気力もねこそぎ消えた一行だったがここまできたら意地である。

よっこいせと重い腰を上げ、もはや惰性だけで崩壊しているフリーウェイを進む。

たまに滑落したりたまに陥没にはまったり、たまに例のプリンに出くわして苦戦した腹いせにベヒーモスなどを微塵切りにしてみたりで、なかなかにイライラさせられる道行きだが、音楽が良い。

バトルになっても「いつか終わる夢」とかいう音楽がずっとかかっているのが、まるでこれから「世界征服を夢にみていたのに、余計なヒトコトの為にユウナ様のお怒りに触れて僕、御昇天」みたいな気分になってくる。

しかし、ユウナが究極召喚を手に入れていないうちは……そして、最終的に使わないでいるうちは、まだ(己の身の安全の)希望はあるはずだ。

もはやそれだけが希望の光である。


そんなわけで、やってきましたエボンドーム。

もー居るわ居るわ、死人たち。

ネズミーランドのホーンテッドマンションもびっくりだ。


ティーダ「さっきからちょろちょろとオヤジたちの映像が見えるな……」

ユウナ「心霊名所みたいだね♪

アーロン「ちっとは懐かしがれこの親不孝者どもっ!(泣)」

ティーダ・ユウナ「興味ないね。 ┐(´▼`)┌」

親どころか人類に対してさんざん不幸三昧をしでかしている二人には、叱責なんぞ痛くもカユクもない。


こうしてドームの中に入り、いつもの通り祈り子の間の仕掛けを解除。

今回の仕掛けはまるでパネルクイズアタック25。(若者は知らんだろう)

単純なのだが時間だけがやたらとかかる。

よもやここまでまぐれだけでたどり着ける召喚士ご一行も無いだろうに、今更試験なんかしないでほしい。

で、いよいよ祈り子の間への扉が開き、大部屋に行くとそこには経験値が自分の身を捧げ待っていた。

しかしこの魔天のガーディアンを倒してしまえば、もはやユウナが究極召喚入手にはなんの支障もなくなってしまう。


ティーダ「や……やっぱホラ、聖地のガーディアンを倒すってのは人としてどうかと思うんだ俺は。」

ルールー「そ……っそうね!とても強そうだし!」

ワッカ「お……俺達じゃとても敵わなそうじゃないか!」

ユウナ「そうですか? それじゃ召喚、バハムート。



バハムート「メガフレア。」

チュドドドドドドドン!!!
ドゲベフグシャッッ!!!!!






……あっという間の出来事でした。

さすがユウナ様。

たとえ誰かを道連れにするつもりがあっても、自分が犠牲になるというのは確定であるというのに、実に男前である。(違)

こうして最後の邪魔物を排除されユウナは祈り子の間へと下っていき、後にはパーティーのメンバーが残されるのみ。

うつむくもの、慌てるもの、パニックに陥るもの、逃避するもの、石化するもの、そしていつのまにやら姿を消しているもの!! (アーロンさんアンタだ!)

6者6様の体で最後の審判を待つ彼らの耳には、しかし意外なセリフが聞こえてきた。

ユウナ「みんなちょっと来て!祈り子様がいないの!」

他一同「なんだって!!?? ありがとうジーザス!!!!

やはり日ごろの行いがモノをいったということだろうか、それともやはり制作会社(神より偉い)は主役を見捨てないということだろうか、とにかくユウナにくっついて祈り子の間に降りていくと、そこには古びた石像があるのみで浮遊霊はいない。

ティーダ「よかった、これで俺が死なずに済む!………あ、ユウナが死なずにすむ!!」 

ワッカ「うっかりホンネが出たな………」

リュック「知ってたのにどうして教えてくれなかったの!?」

アーロン「お前達自身が……」

ティーダ「ボケたのか?」

アーロン「いや、お前たち…」

ユウナ「………………」←無言の圧力

アーロン「…………………\(゜ロ ゜;)/」←そして恐慌状態

こうして祈り子の間を抜け、さてどうしたもんかと思ってみればどこからかわいてでた幽霊が「ユウナレスカ様がお待ちです」と告げてきた。

どうやら祈り子ではなくユウナレスカとかいう人が究極召喚を授けてくれるらし、地獄から天国に舞い上がっていたパーティー一同は、再び地獄の3丁目あたりまで垂直に落下していったのだった。(合掌)



○ユウナレスカの間

すっかり意気消沈してユウナレスカの元にたどり着いた一同だったが、しかしそこに居たのは天国だった。

ユウナレスカ「よくぞたどり着きました。究極召喚を授けま……」

キマリ「おおっ!!!(感動に打ち震える)」

ティーダ「俺、貴方の為なら死ねます!!!(抱き!)

ワッカ「お姉様と呼ばせて下さい!!!(懐き!)

ユウナレスカ「なんなのこの子たちはっ!!!」

アーロン「俺にも良く分からない生物だ。(謎)」

しかし、健全なる青少年が浮かれ騒ぐのも無理はない。

ユウナレスカは銀髪のゴージャスな美女で、そのうえそれはそれは刺激的でキワドク切りこみばっちり浜辺の視線はわたしにク・ギ・ヅ・ケ・♪という感じのビーチクイーンなご衣裳だった。

これで騒がない男だったら、間違いなくホモ疑惑が浮上するであろうくらいステキにハートがメロリンラブだ。

ユウナレスカ「あなたがた、究極召喚を取りに来たんでしょう! 祈り子を選びなさい!!!」

一同「………………………………は?」

ユウナレスカ「究極召喚で呼び出す召喚獣になる誰かをパーティーの中から選びなさい。」

一同「………………………………え?(゜▼゜;)

なんでスと?

つまりそれはガードの誰かをイケニエにしろと、つまりそういうことですか女王様?



聞いてませんよ、そんなこと。



そりゃ召喚士が死ぬというのは数時間前に判明して、その為に我が身が危うくなり何とかユウナを死なせずに済む方法を模索してここまで旅をしてきたというのに、それじゃもとから危ないどころか駄目駄目じゃん。

ユウナレスカ「召喚士と心の結びつきが強い者ほど祈り子には最適。」

ユウナ「………………………………(ちらり)

ティーダ俺を見るなあぁア!!!! ((((((゜▼゜||)

ワッカ「元気でな。(肩ぽん)」

ルールー「忘れないわ。」

キマリ「主役の定めか。」

リュック「アタシ主人公じゃなくてよかったー♪」

アーロン「お前の物語だし?」

ティーダ「こんな為に主役に生まれてきたんじゃねえっ!!!(魂の叫び)

ユウナ「………現場は大変混乱しているので、しばらくお待ち下さい。」

ユウナレスカ「………………………そのようね………(遠い目)」

ということで、一同はとりあえずユウナレスカの前からは辞去。

控えの間では誰を祈り子にするのかの最終談義がはじまった。






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