
幻想水滸伝1の主役にして初代天魁星。
当宿での名前はタキですが、幻想2に出てくるおばあちゃんとは何の関係もございません。
ビクトールに拾われて解放軍リーダーに籍を置くことになるという天魁星の宿命はこの人から始まった。
幻想2から入って幻想1をプレイした人の大半はこの人にノックアウトされるくらい、あらゆる意味でドラマな人生を歩んでいる。
皆から坊ちゃんと呼ばれているのでデフォルト名がないというコナミの戦略にもさして影響はされないのが素晴らしい。
こんな服装だが帝国の名門貴族マクドール家の直系で名将テオの嫡男でもう非の打ちどころがないほど正真正銘のお坊ちゃんである。
歩く身の代金な為、しっかり守り役も護衛も付いているが、本人もそこそこ武術は習っていたらしい。
らしいが、最初のころに一人で外出してイノシシとかカラスに殺されていきなりゲームオーバーになった記憶があるのは何故だろう。
そのままゆけば親父の跡を継いで何不自由ない生涯を送れたはずが、諸事情により親友に紋章を渡されたことから文字どおり奈落に転げ落ちる艱難辛苦の人生が始まる。
引き継いだ紋章の名前はソウルイーター。
どうりで紋章継承時ににテッドが 「お前が不幸になったら俺を恨んでくれて構わない」 とか言うわけである。
そこまで言われりゃさぞかし嫌な紋章なのだろうことは想像できたるが、宿した自分じゃなくて周囲の魂食って成長する紋章だとは思わなかった。
おまけに真の紋章なので外すには別の生け贄が必要だし、不老不死で歳をとらず半永久的に15歳の背格好のままこれからどんどこしょ。
テッド………君の事情もわかるし、状況的にも仕方なかったし、君の300年の人生を思うと怨む気はないし、いまさらどうしようにも君は既にアッチの世界に逝ってしまったのでどうしようもないが、知っているんなら最初から教えとけ。
おかげで守り役が庇って死に、親父は自分で殺し、親友は目の前で自決し、その度に「ソウルイーターのレベルがあがった」なんてコマンドが出た日には、つっぷして床ばしばしする以外に何が出来よう。いや、出来ない。(反語の強調)
おまけに力を貸すのに使おうとすればそれは使わないほうが良いと言われ、敵を倒してもその魂を食ってレベル1万とか成長するわけでもなく、周囲に要らん恐怖を巻き起こし持ち主の神経を疲労させるだけだなど、真の紋章のくせしてまったくもって役にたたないことこの上ない。
使うたびに命を削ってるジョウイや巻き添えのナタクなど、可愛いもんだ。
ただ、イヤな紋章だけあってソウルイーターは強い。
佐々木のフォーク、イチローの内野安打に続く反則技ぎりぎりのシロモノだ。
特に親父が死んだ後に使えるようになった敵全体一撃死の魔法の便利さは、思わずあの世の父さんに感謝の合掌をした。
そんな坊ちゃんはエンディングでは母国を捨てて旅に出てしまう。
グッドエンディングならグレミオがもれなくついて来てくれるが、バッドなんかを迎えた日には細っこい肩の俯いた坊やが闇に向かってとぼとぼ歩いていくというとんでもない画面が拝める。
おまけにそのままの状態で幻想Uで坊ちゃんに会うと、当然だが一人ぼっちで出てくる上に本当に無口になっててしゃべらない。(遠い目)
その姿は幻想水滸伝はグッドエンドにしなければ救いがないという事実をプレーヤーの骨の髄まで叩き込んでくれた。
最もグッドでも親父と親友は戻ってこずおまけにソウルイーターの中に御在籍なあたり、グレミオが戻っていたとしてもストーリーはかなりシビアである事は変らない。
Tの最後はサラリと出奔してしまうので、ソウルイーターをどう思っているのかいまいち分かり難かったが、Uで登場すると、紋章を使うのも戦うのもそりゃもう嫌がって渋ってじっと黙ったまま俯いている姿を見せてくれる。
演出が上手すぎるぞコナミ… 「ああ、やっぱり紋章が重いんだね」 と固まらせてくれて有難う。(感謝の蹴り)
戦闘ではジョウイ離反後には出来なくなっていた全体攻撃を、ダブルリーダー攻撃で肩代わりしてくれるのだが、その実、坊さんとジョウイはステータスの伸び方がそっくりなので、(思えば紋章の性質まで似てる )途中でジョウイが離反するのは、もしかして彼がいると戦闘で苦労することが無くなるからじゃないだろうかと思うほど役に立つ。
グレミオが心のオアシスで故郷なので、イベントが終ると断りも無くグレッグミンスターに直帰してしまうのが可愛らしく、同人屋にも大変都合が宜しい。
なので、パーティーに入ってほしくばその都度トランの山越えをして迎えに行かねばならないが、坊ちゃんは坊ちゃんなんだからお迎えに行くのは庶民の勤めである。(謎)
ナタクと二人お揃いじみた衣装で小柄な身体を包み、虫も殺さぬような愛らしい容姿で敵陣に飛びこみ、全てを叩きのめし全てを踏み倒してゆく姿は 「人を外見で判断してはいけない」 という天魁星の生きざまを見事に表している。
おまけにUでは全部で3つ紋章が宿せる為ただでさえソウルイーター持ちだというのに、他に回復と攻撃補助の紋章なんかをくっつけた日には、そのかもし出す脅威はもはやラスボスと言って良い。
銀狼とのラスボス戦で景気よく裁きを食らわせ動物虐待(?)をする姿もさるころながら、ルシア、そしてシードやクルガンなどがぐるぐる回る骸骨たちに囲まれかごめかごめ状態に陥ったのは、本当に相手が悪すぎたとしか言いようがない。
ところで、家から連れ出すたびにグレミオから 「夕飯までには戻ってきて下さいね」 と言われるので返してあげたいのは山々なのだが、夕食までに戻ってこられるような簡単な用事を済ますくらいなら、わざわざこんな山の向こうまで迎えになど来ない。
いつでもどこでもレンタル式で良いですから、是非お出まし願いたい人ナンバー1。