
最初に顔を見た途端思った。ブラボーコナミ! そして描いていて思った。 暗い。
ゲーム中、最も顔のバリエーションが多かった人。
顔よし、スタイルよし、頭よし、家柄よしの絵に描いたような副主役でナタクとナナミの幼なじみ。
主人公とナナミ以外に持ってる唯一の弱点はニンジン。
この顔をしてニンジンが死ぬほど嫌いらしく、食わそうとすると泣いて嫌がるのが哀れをさそってイイカンジだ。
傍目から見ていると、とても親友とか幼なじみいう言葉だけで済むとは思えない程に、主人公とその姉をそりゃあもう目の中に入れても痛くないほど大事にしている。
それは良いんだが果して崖から飛び降りる時に手を握り合ったり単身で敵陣に助けに行ったり我が身を犠牲にして囮になったり命をくれようとするのが果して親友というレベルに収まるのかは大いなる疑問だ。
紋章が対同士なので片方が倒れるともれなくもう一人も昇天する運命。
お互い無茶して倒れあっているので、後半戦は二人してしょっちゅうバタバタして周りの心臓を止めている。
紋章が何をもたらすのか調べもしないうちにレックナート様の口車に乗り、嫌がる主人公と拝み倒して対の紋章を持たせたおかげで、年に見合わない苦労を背負うことになる。
皇王暗殺の為に毒は飲むは、政略結婚はするわ、上司(ルカ)は罠に嵌めて殺させるわ、戦争はするわ、おまけに獣の紋章は押さえなきゃならないわで、文字通り命を削る毎日。
本人もたまったものじゃないが、巻き込まれた連中はそれこそたまったものではない。
一番とばっちりをくらったのは勿論主人公だが、当の本人はジョウイとナナミの笑顔が宝もの〜という人なので気にしてない&気が付いていないのが唯一最大の救い。
運は悪いが家族以外の周囲にはやたらめったら恵まれている。出来の良い顔のおかげかも知れない。
殺したいほど憎たらしい弟がいた反動で可愛らしくお兄ちゃんと懐いてくるピリカも大変可愛がっているが、それ以外の人は分類項「その他多数」に記録されていると思われる。
長男だがどうも嫡子扱いされてない。多分母親の連れ子なんだろうが、父親不明でハイランドの紋章付き指輪を持っててやけにあっさり皇王の座につけた事から推測すると、もしかしたら王族系の落しだねかもしれない。
下手に頭が良いので考え込んで抱え込んで考え過ぎて墓穴を掘る特技あり。
頭の中は常にギア最高速で大事なものトップにナタクとナナミ(次点でピリカ)が来るのは最初から最後まで一貫しているものの、その特技のおかげで物語りはこじれにこじれてそれが幻想水滸伝の壮大なる物語を作った。
ただしハイランド一国と主人公+ナナミを天秤にかけると瞬時に右側の皿が落ちる人なので、こんなのが皇王になった次点で国の運は尽きたと言える。
初期設定では不良というバージョンもあったらしいが、皇王としては間違いなく不良品である。
ミューズでの会見で敵リーダーの主人公に向かって「君を失いたくないんだ」とはっきりきっぱり語った下りを見るたびに、こんなのを頭に据える事になったハイランドの方々には同情の涙を禁じえない。
最もその見た目は出来の良い容姿と、坊ちゃん育ちがかもしだす雰囲気に騙されたり、右手に持ってる殺傷能力の馬鹿高い紋章のおかげで、彼に忠言できる奴は居ない。
真の紋章持ちは死なない上に成長しないらしいので、間違いなく主人公とは一生一緒なばら色の生活が保証されているグッドエンディングは、彼にとっては本当にグッドでナイスなスウィートラブラブエンディングである。
国も地位も名誉も妻(一応)も養女(かな?)も捨てて主人公とナナミと一緒に旅にでる彼の足取りはスキップしてるんじゃないかと思うくらいやたら軽やか。
彼のファンのディスクには、製作会社コナミが用意したはずのバッドエンディングは存在しない。(謎)