五頭山塊・大荒川遡行

       平成17年7月31日(日)晴れ  参加者 7名  尾根出迎え2名

        魚止の滝6:00〜堰堤6:40〜小倉沢出合7:20〜花ノ木沢出合10:40
        〜小ヤゲン10:42〜大ヤゲン11:20〜18m大滝12:40〜松平山14:55


     大荒川本流は五頭山塊の中でも長く面倒な沢である。当会では以前に何回か遡行・下降
   しており「五頭山塊の沢」として遡行図が確りと残っている。会の活動メンバーも入れ替
   わっており、遡行経験者の伝授とゆう意味合いも含めてこの沢の遡行を決めた。
    当日は天候だけが心配だった。幸い天候の谷間に入り降雨の心配はなかった。でも前日
   の降雨のせいか水量が多く少しレベルの高い遡行となった。最初は松平山への登山道を行
   く、エノクラ沢を過ぎると次第に夏草に覆われ背丈程の草を掻き分けてやつと堰堤上に出
   る。ここまで来るのに一汗掻いてしまう。
    沢はサラサラと水流が流れ気持ちが良い。遡行開始すぐにヘツリや腰までの水量で大荒
   川の洗礼を受ける。今回は水量が多く普段簡単に行く所も注意が必要だった。小倉出合で
   一休み後、先へ進む。今日は行程が長い、時間短縮で行動しなければならない。殆ど遡行
   図通りの進展で進むが、水量が多く巻いた滝もあった。
    淡々と遡行を続け確実に行程をこなしていく。今回は夏合宿へ向けての沢トレーニング
   も兼ねている。パーティには長年の経験から自分たちなりの暗黙の了解やチームワークが
   存在している。今回初めての人もいるのでそれらの確認もしたかった。少人数の場合と違
   い、人数が多い場合は人数点呼を頻繁に行なわなければならない。特に巻きの始めと終わ
   り、支沢の出合、藪での行動方向を変える時、登山道に出た時など要注意である。沢の中
   ではぐれると探しだすのは至難の業である。たとえ時間が掛かってもおろそかにしてはい
   けない大切なことである、また先に登った者、降りた者が後続者に的確に指示を出してほ
   しい。場合によってはお助け紐も積極的に活用しメンバー交代しながら補佐し、時間短縮
   を図りたい。これらの行動がお互いへの思い遣りや理解に繋がり、より強力なパーティと
   なっていく。
    小ヤゲン(薬研)はやはり水量が多く泳いだ末、両手両足のツッパリで一人ひとりロー
   プ確保で上った。遣り甲斐は十分である。確保者も良い勉強になったはず。すぐに大ヤゲ
   ン入り口となる。水量が多く狭い落ち口から噴出す様に滝水があふれ出ている。風間氏が
   ずぶ濡れになりながらも空身で登り、拍手、拍手。大ヤゲンの奥へと偵察に行ったが「大
   きな滝が少なくても2つ見える。登るのは無理。」と報告された。右岸の石の滞積したヒ
   ドから尾根へと巻くことにした。以前も同じルートを取っているが、落石の危険が大きい
   ので偵察の後、一人ひとり注意深く登ってもらった。かなりの時間が掛かったが、たとえ
   時間が掛かってもここは慎重に行動しなければいけない場面である。
    大ヤゲンの巻きは以前も通ったルートなので不安は無い。右下の沢からはゴーゴーと大
   きな滝音がこだましている。この滝音をやり過ごすまで藪尾根を進まねばならない。思っ
   た以上に藪が濃く「最後の難所」と励ましながら進み、沢を探るように藪尾根を斜めにト
   ラバースして小沢から沢床に無事降りた。
    大荒川全体を見ると、全体の滝の形状は変わっていないのだが、所々あった綺麗な沢床
   が今回は見当たらず、落石で少し荒れた感じに感じられた。
    18mの大滝で一服とする。今回最大の大滝である。カメラにも全容が入らない「すご
   いね」と言いながらも「「ここをどうやって登るのだろう」とメンバーは少し不安そう。
   初めての人はかなり悩む所ではある。ここは経験者の助言が生きる。トップに指示すると
   スルスルと草に隠れた岩場から藪へと巻いていった。分かってしまえば、見た目よりも簡
   単である。
    滝をこなしながら権四郎沢を越え、最後の詰めへと進むが、この沢は最後まで実に長
   い。今回は急藪を経て早めに縦走路に出た。その分松平山への登山道歩きが長くなった
   が、「沢筋を歩くか、登山道を歩くか」の違いでしかなく苦労は一緒のようであるが、登
   山道の方が歩きやすい分少し楽かも知れない。

    松平山手前で出迎えのメンバーがスイカを沢で冷やしながら焚き火をして待っていてく
   れた。随分待っていてくれたことになる。
    松平山頂でよく冷えたスイカとビールで確りと乾杯した。目標を無事達成した面々の顔
   は明るく遣り遂げた充実感がひしひしと伝わってきた。無事終わって一番ホッとしたのは
   リーダーだった。
   松平山まで9時間。この人数では早い方である。やはり長かった。でも十分に満足の行
   く遡行だった。

          
      遡行開始                   ・・・                ・・・
               
         ・・・            小ヤゲンにて            ・・・
            
       大ヤゲン入口    18m大滝            松平山山頂にて