JAMステーションへ投稿した内容をそのまま掲載したいと思うます(汗)。
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[Kamakur@Love] KSSS Vol.2 rev.020116
Write:yuji tokiori<Second_Style>
Mail:tokiori@mb.infoweb.ne.jp
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NA:大祐
「ボクは夏になる度、カマクラを想い出す…」
NA:響子
「インタラクティブ・ドラマ Kamakur@Love」
「ショートプログラム 『死ぬのはボクらだ…』」
NA:大祐
その時、ボクは何も言うことが出来なかった…。
今にも泣きそうな由里さんや理恵ちゃんを前に、ただ呆然としていることしか出来なかったのだ…
(いかにもシリアス&深刻そうな感じで…)
理恵
「由里、あんた・・・」
(悲痛&ちょっと怒ってるような感じで…)
由里
「大好だったのに…。でも、これってあんまりじゃない…。そうでしょう、理恵。うぅ…」
(まるで今にも泣きそうな感じで…)
理恵
「だ、だからって、酷すぎるわよ。私だって大好きなのよ…。それなのに…。それなのに、こんな…」
(こちらも泣きそうで切なそうな感じで…)
NA:大祐
2人は涙を堪えながら、ただ…ボクを見つめていた。
例えボクが何を言っても…、何をしたとしても…。もう元に戻ることはないだろう。
ボクだけが悪いんじゃない!
…そう心の中で思いながらも、その想いを声にすることが出来ず、ボクはだた目の前のテーブルを見つめることしか出来なかった…
由里
「皆本君、あの時好きって言ってくれたじゃない!だから私…。あの言葉、ウソだったの!」
大祐
「そ、そんなことありません!あの時は…」
(うろたえてるような感じで…)
理恵
「じゃあ、何なのよ、私は! 私だって一生懸命だったんだよ!これじゃ…、これじゃまるで…」
NA:大祐
理恵ちゃんは両手を口に押さえ、嗚咽を押し殺すようにしながら力無く、椅子に座りこむのだった。
SE:ドアが開く音
(あると嬉しいですね…)
響子
「ねぇ、そろそろ準備いいかし…って、どうしたのよ!由里、理恵!」
(最初はいつもの声で。あとは緊張がかった声の感じで…)
NA:大祐
部屋に入ってきた響子さんは、ボク達の状況がおかしいのを肌で感じ取ったのだろう…
あまり広くない部屋に涙ぐむ由里さんと理恵ちゃん…。立ちすくむボク…
・・・
そして、行き場無く漂う何とも言えない『奇妙な香り…』
由里
「きょうこ〜、私達、頑張ったのよ。だけど、だけどね!」
(このあたりから、ちょっとテンションを元に戻して…)
NA:大祐
涙をウルウルさせながら、由里さんは手にしたカレー皿を響子さんに手渡した。
同じカレー皿をボクも理恵ちゃんも持っている…
そして、手渡されたカレーらしき食べ物を恐る恐る口にした響子さんは、次の瞬間、由里さんの胸ぐらを掴んで叫んでいたのだった。
響子
「由里、あなた夜勤者用のカレー作ってたんじゃなかったの! 何よこれ! 私を殺すつもり!」
(いつもの響子さんらしくないくらい、テンション高めにって感じで…)
由里
「いやぁ〜、いつものカレーじゃ面白くないから、皆本くんの好きだって言ってた『板チョコ・抹茶ビター風味』をブレンドしてみたのよね〜。多めに」
(いつものおどけた感じで…)
理恵
「そんなの普通入れないよー。だから私知らないで、ガラムマサラとココナッツミルク、いっぱい入れたんだよ−」
大祐
「…すいません。手伝ってる途中に付け合せのラッキョウ、ナベに落としちゃって…」
NA:大祐
沈黙の一瞬…
響子
「あ、あなたたちねぇ!カレーくらいちゃんと作りなさい!大体、あなた達いつもいつも…」
(怒ってると言うか、声張り上げてると言うか…)
NA:大祐
響子さんは延々と続くかのように、ボク達に向かって説教と言うか、文句と言うか…、正しいカレーの作り方を説明してくれたのだった。
その説教を聞きながら、あのカレーを食べて平然と話しまくる響子さんをボクは心底スゴイひとだな〜と思わずにはいられなかった。
・・・
そして、騒動の原因となった甘くホロ辛い、どんより色?のカレーは、結局ボク達3人で処分しなければならなくなったのだ…
理恵
「これじゃまるで、闇ナベだよ〜」
(力無くつぶやくような感じで…)
由里
「イヤだぁ! 食べたくない〜」
(ダダをこねるような感じで…)
NA:大祐
今日、夜間教習を受けるハズだった僕は、生きてこの教習所から帰ることが出来るのか…
食べられるのを静かに待っている、何の罪もないカレーだけが知っているような気がした…
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END
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